2019年12月30日月曜日

鉱山・SL・草軽電鉄

映画「ここに泉あり」

大きな鉱山であれば、そこで多くの人々が働き、学校に通う子どももいっぱいいた、そんな時代を感じさせるシーン(↓)です。
「ここに泉あり」は1955年に公開された映画で、この当時の駅や鉄道などがたびたび登場します。
これは、高崎駅前です。
索道で、搬器がいっぱい動いています。
ロケのとき、搬器を動かす段取りなどで、鉱山関係者の方々が撮影に協力したかもしれません。
来年は2020年ですが、わずか65年前には、このような光景であったとは、まったく信じられない思いもします。
戦後まもなくの買い出しの場面では、列車に鈴なりになった人々がいっぱい見えています。
ここで紹介した「ここに泉あり」に登場した鉱山、SL、草軽電鉄は、すべてなくなってしまっています。
わずか65年前と述べましたが、65年間という歳月は、多くのものを変えていくものだなということを、この映画で実感しました。
鉱山跡地などを調べている者にとっては、この映画のなかで、鉱山の搬器が動いていることにも感動しました。
(扱い:本多)

2019年12月21日土曜日

鉱物をきれいに

小さな鉱物までよく見えます
きれいにしたあとの状態(↓)です。
採集したときの状態(↓)です。
全体的に鉄さび色になっていて、鉱物をはっきり見ることが難しい状態になっています。
以前、ぐんま鉱山研究会の会員である長井真さん(ミリオン洋菓子店倉賀野店チーフ:高崎市倉賀野町)に教えていただいたことを紹介(↓)させていただきました。

鉱物をきれいに   試してみませんか?

鉱物をきれいにするために使用した蓚酸(しゅうさん)(↑)です。
蓚酸を溶かした湯に入れる前(↑)の状態になります。
リフォーム番組のビフォー、アフターではありませんが、まったく違ったものになった感じがします。
採集した鉱物をもっとよく見てみたいとか、きれいにして飾っておきたいというとき、鉱物の洗浄をしてみるのはいかがでしょうか。
きれいにすることで、思わぬ発見もあるかと・・・
お試しになってみてください。

2019年12月15日日曜日

キリシタンと鉱山

「日本切支丹宗門史」
レオン・パジェス クリセル神父校閲 吉田小五郎訳・岩波文庫

以前に紹介した

企画展「かくれキリシタンと鉱山」
に展示してあった
「日本切支丹宗門史」
レオン・パジェス クリセル神父校閲 吉田小五郎訳・岩波文庫(↓)
で、キリシタンと鉱山に関する記述を調べてみました。
その一部を紹介します。
赤い矢印の先は、「蝦夷で甚だ豊産の金山が発見され・・・多くの坑夫が、その地に渡ったが、その中の若干は、キリシタンであった」という記述になります。
黄色い矢印の先は、「神父は、その伴侶と共に旅手形には、坑夫として書いて貰った」と記述されています。
「日本切支丹宗門史」における鉱山関係の記述については、つぎのとおりです。
見落としがあるかもしれませんが、これらの記述(↑)からは、当時の権力者が鉱山に関心を寄せていたこと、キリシタンにとって鉱山が隠れ家、逃げ場になっていたことがわかります。
つぎは、「薩藩金山の研究(大橋博)」の一部分です。
社会経済史学 1961年27巻 1号
いま「切支丹史の研究(海老澤有道・畝傍書房(昭和17年11月20日再版発行)」及び「増訂 切支丹史の研究(海老澤有道・新人物往来社(昭和46年5月10日)」をはじめ、「耶蘇會士日本通信 上巻(村上直次郎訳・渡邊世祐註・雄松堂書店(昭和41年9月10日改訂復刻版発行)などの記述を調べています。
これからもキリシタンと鉱山というテーマで、調べていってみたいと思っています。
(本多)